食品製造工学分野(西津)

  1. GABAが富化された高品質な米の製造方法の開発
    機能性成分であるギャバ(GABA;ガンマアミノ酪酸)を多く含む米は「発芽玄米」として市販されている。しかし,製造過程で悪臭が発生する,米内部に亀裂が入る等,解決するべき問題が残っている。ギャバ富化量や臭気の測定方法を確定し,良い製品を作るための適切な製造条件や処理を検討している。
  2.  米麺製造用米粉の適正加工法
    米の需要を増やすため,小麦粉の代替として米粉の利用拡充が検討されている。パン,麺類,パスタなどへの適用が考えられるが,米にはグルテンが含まれないので,「つなぎ」がなく,生地や製品が安定しない。これらの製造に適する品種の選定や適切な前処理等を研究している。糊化程度の測定,加湿熱風の利用が現在のテーマである。
    米は唯一自給率100%が可能な作物である。米の需要増は水田(国土)の荒廃を防ぎ,農業あるいは農村の活性化につながる。